私は診断テストが好きで、エニアグラムやエゴグラムをやってたんですが、前々から気になっていたテストがあります。
それがストレングス・ファインダーです。
ストレングスファインダーとは?
強み(ストレングス)ファインダーという名前のように、強みのもとになる自分の「才能」を見つけるためのツールです。34の資質の中から上位5つの資質を割り出してくれます。
書籍に載っている「診断コード」を使い、Web上で診断テストの要領で解きます。
1問につき20秒以内。全部で177問あり、終わるまで35分ほどかかるので、やるときにはまとまった時間を作るのがおすすめ。
ちなみに、管理職・リーダー職の方向けの本もあります。もし部下を持っている方で、自分の資質に悩んでいる方はこちらのほうがいいかもしれません。
自分の「才能」となる資質
ストレングス・ファインダーでは、34の資質の中から、もっとも自分に当てはまる上位5つの資質を割り出してくれます。
私の結果は、以下の通りでした。
- 内省…頭脳活動に多くの時間を費やします。内省的で、自分の頭の中で考えるのが好きで、知的な討論が好きです。
- 着想…新しいアイデアを考えるのが大好きです。全く異なる現象に見えるものの間に、関連性を見出すことができます。
- 収集心…より多くの知識を求める知りたがり屋です。ものを集めたり、あらゆる種類の情報を蓄積したりするのが好きな人が、このタイプに多くみられます。
- 学習欲…学習意欲が旺盛で、常に向上を望んでいます。特に結果よりも学習すること自体に意義を見出します。
- 親密性…人との緊密な関係を楽しみます。目標達成のために友人と努力することから、大きな満足感を得ます。
「才能」は自分にとっては地味に感じるもの
コレをみて真っ先に感じたのは、「いかにも内向的で地味な組み合わせだな…」でした。
最上思考、個別化、成長促進など、いかにも役立ちそうとか、尖ってるなとか、そういう才能ではなかったからですね。学者や大学教授のような結果になっているだけに、うっかり試験日を忘れて大学受験に失敗してしまった私としてはなんとも複雑でした。
でも、考えてみれば「地味だな」と思うのは当然です。自分の才能は、言い換えれば自分にとってできて当たり前なこと、ただの性格だと思っていた傾向ですから。
今まで何の役にも立たない(と思っていた)性格の傾向が「強み」になりうると言われるので、ストレングス・ファインダーを受けて「え?これが自分の強みになるの?」と拍子抜けした人は多いのではないでしょうか。
34の資質は4つに分類される
本書には載っていないのですが、色々と調べていると、ストレングス・ファインダーは4種類にグループ分けされているらしいことが分かりました。
その4つとは、実行力・影響力・人間関係構築力・戦略的思考力です。
- 「実行力」の資質が多い
アイデアを捕まえて、現実のものにする - 「影響力」の資質が多い
グループの主張を確実に周囲に伝える - 「人間関係構築力」の資質が多い
グループ全体をまとめ、より大きな力へと変える - 「戦略的思考力」の資質が多い
常に先を読み、筋道を立てて集団を導く
実行力 | アレンジ、回復思考、規律性、公平性、慎重さ、信念、責任感、達成欲、目的思考 |
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影響力 | 活発性、競争性、コミュニケーション、最上思考、自我、自己確信、社交性、司令性 |
人間関係構成力 | 運命思考、共感性、個別化、親密性、成長促進、調和性、適応性、包含(ほうがん)、ポジティブ |
戦略的思考力 | 学習欲、原点思考、収集、戦略性、着想、内省、分析思考、未来志向 |
これに私の結果を当てはめると、5つ中4つが「戦略的思考力」に分類され、あとの一つは「人間関係構成力」です。ステータスを極振りしているタイプですね。
ステータス極振りとはクセがありますが、良い環境でうまく使いこなせれば何ものにも代えがたい「強み」になってくれそうです。
ストレングスファインダーの注意点
このストレングス・ファインダーには注意点が2つあります。まず、本書にある診断コードは1冊につき1回しか使えません。
中古買うとコード使えないし、文庫本化されてるわけでもないし、なんならKindleなどの電子書籍もありません。
ストレングス・ファインダーをやるときには、必ず新品を購入してください。
2つめは、本書の診断コードだけでは、上位5つの資質しか分かりません。つまり、強みになりうる資質は分かっても、弱みになりうる資質は分からないということ。それ以降の資質を見るには、39.99ドル(およそ4,000円ほど)課金する必要があります。
「才能」と「強み」は違う
本書にも書いてあるんですが、ストレングス・ファインダーで分かるのは「才能」であって、強みではありません。
強みを得るためには、「才能(=潜在能力)」を磨く必要があります。つまり、
才能(潜在能力)×投資(練習・スキル開発・知識を身につけるための時間)=強み
というわけです。
診断後「どう行動するのか」を考えるのが大事
本書には、その資質を持つ人への行動指針<行動アイデア>も掲載されているので、ここに書いてあることを実践しつつ才能を磨き上げることで、始めて強みになります。
ですが一番大切なのは、自分の資質を「強み」に変えられる環境に身をおくことかもしれません。
まずは資質を知って自分をありのままに受け入れ、自分の得意な分野を活かす。そんな生き方ができたらいいですね。
もちろん、弱みをまったく無視するわけではありません。一人で何もかもやろうとするのではなく、苦手なことは得意な人に任せるなどして弱みとうまく折り合いをつけ、自分の「才能」を伸ばしていく。才能を伸ばしていくことは自分の強み・弱みを認めること、「自分を受け入れること」でもあります。
本書は、自分を受け入れる第一歩を手伝ってくれるツールです。誰もが別々の才能を持っている中で、その才能を活かして人生を豊かにできるかどうかは、本書を読んだ私たちが行動に移すかどうかにかかっています。
もしも、「自分にはなんの強みもない」「自分自身を受け入れがたい」と感じているなら、一度ストレングス・ファインダーを受けてみてもいいかもしれません。